「子ども集団を動かす魔法のワザ」杉渕鐵良 学陽書房 2010年 ④ /「心を鍛える言葉」白石豊 NHK出版 2005年 ②(後半)【再掲載 2014.4】

今日は3月26日、水曜日です。



今回は、3月23日に続いて、杉渕鐵良さんの
「子ども集団を動かす魔法のワザ」4回目の紹介です。


具体的、実践的な内容です。


出版社の案内には、

「困っていたクラスがまとまる!元気になる!子どもの全力を引き出す
 カリスマ教師の指導のコツ。」

とあります。



今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「ハンドスピードを上げる」


・「テンポよく進めよう」


・「1日の要所をしめる」


・「デッドタイムの活用」


・「スピードは奇跡を起こす」


項目を並べただけですが、すぐにイメージすることができます。



もう一つ、再掲載になりますが、白石豊さんの
「心を鍛える言葉」②を載せます。
これまでは、感情のコントロールは歳を重ねるにつれ少しずつできるよ
うになってきたとわたしは思っています。
しかし、課題はこれから。頑固にならず、柔らかい心を持ち続けられる
ようにできればよいのですが。






☆「子ども集団を動かす魔法のワザ」杉渕鐵良 学陽書房 2010年 ④


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◇「超スピード」で子どもが変わる魔法のワザ(2)


⑥ ハンドスピードを上げる
教師が手本を見せてイメージをつくる

教科書とノートを机の中から1秒以内に出す

スピードを体感させる  
     最初10秒 → 教師がそろえてやる

繰り返しトレーニングする

ポイント 
    ◎ どれくらい速いか教師がやって見せ、スピードをイメージ
     させる。教師と競争するなどしてスピードを体感させる。繰
     り返ししトレーニング。楽しくやろう。



⑦ テンポよく進めよう
スピード不足が雰囲気を悪くする

   テンポよく進めるには 
     発言するとき立たせておく
     10秒以内に ~ 発言は短く10秒以内に  

ポイント 
    ◎ 授業はテンポが命
テンポを上げると授業にリズムが出てくる テンポが
       いいと子どもはだれない
聴く態度もよくなる



⑧ 1日の要所をしめる
朝の要所は出席調べ  

   昼の要所は給食準備  

   帰りの要所は振り返りの学習

   ポイント 
    ◎ 1日の要所を押さえると学校生活にメリハリが出てくる
    ◎ 朝気持ちよく始まり昼楽しく帰りは明日を期待させる
    ◎ 3つの要所を締めよう



⑨ デッドタイムの活用  
こんなに差が付く
     給食後にクイズ

デッドタイムを見つける  
     隙間を見つける

ポイント 
    ◎ 時間は創り出すもの デッドタイムを見つけよう
    ◎ 1分、3分、5分といった半端な時間を活用しよう
      1年でものすごい差が付く



⑩ スピードは奇跡を起こす 
K君の奇跡

ポイント 
    ◎ 子どものやる気、子どもの全力を引き出すにはスピード重
     視が効果的
      ハイスピードが子どもの能力を驚くほど向上させる



◇コラム② 
10マス計算  
   - 楽しい雰囲気づくりを! 楽しくできるように!







☆「心を鍛える言葉」白石豊 NHK出版 2005年 ②(後半)【再掲載 2014.4】

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◇感情をコントロールする
  メンタルタフネス
    サヴァティーニの復活
感情レベル1
   = 諦め 
      ・目線が下がる ・背中が丸まる ・動作が緩慢になる
      ・言い訳する  
  感情レベル2
   = 怒り 
      ・アドレナリン,ノルアドレナリンが大量分泌
        → 心拍血圧上昇 
      → 血液酸性化
        → 疲労
感情レベル3
   = びびり 
      ・神経質,せかせか ← 免疫機能
      ◎ 適切なストレスコントロール
感情レベル4
   = チャレンジ 
      ・リラックス ・集中 ・冷静 ・燃える
  「ある一定の緊張こそがパワーになる」
     「プレッシャーとお友だちになる」


□感情をコントロールするための3つのツール
  (1) 姿勢をつくる
   ・股関節の使い方 ・「白樺のポーズ」真っ直ぐ 
     ・腰骨立ててスタスタ
  (2) 呼吸法を使う
    ・心を静める呼吸法
  ・気持ちを奮い立たせる呼吸法
0.5秒に1回の呼吸法を20~50回
  すべて鼻から 吸う-腹を膨らませる シャキッ
 (3) ポジティブ・セルフトーク
  「まだまだ勝負はこれから。さあ,いくぜ」と言ってみる
(4) 心を鍛える言葉と呼吸(塩谷式正八調息法)
   塩谷信男先生 2005年 103歳
   正八調息法
        ① すべてのことを前向きに考え行動する
        ② 感謝の心を持つ
        ③ 愚痴を言わない      
息を吸う 
        「宇宙の無限の力が丹田に納められ全身に満ち渡った」
        という



◇「ガンバレ」だけで頑張れますか
  「富国強兵」が生んだ言葉  
    「ガンバレ」には硬さがある 
      - 「我張る」 
  「頑張れ」は流行語だった
      -日清・日露戦争がきっかけ
「ガンバ」は今や世界語
    - 英語・ドイツ語に「頑張れ」は存在しない
     米
       「気軽にやってこい テイク・イット・イージー」
「楽しんで ハブ・ア・ファン」
  「頑張れ」から「楽しむ」へ



◇指導の言葉
  コーチの語源
  「教育」と「エデュケーション」の決定的な違い 
     引き出す教育 - 性善説
教育の本質は「教え込む」より「引き出す」
よき指導者は「聞き上手」
  エラーした選手に 
     「前にダッシュできたか? 
      グラブをどう使った?
      どの辺りでキャッチしようとした? 」
「どうして」には注意が必要 
     Whyで聞く
仏典に学ぶコミュニケーションスキル 
    四摂法 布施・愛語・利行・同時
『正法眼蔵』 
    褒めるということ
    愛語 = 優しい言葉掛け
  愛語には人生を左右する威力がある



◇禅語に学ぶ
  禅の手法を取り入れる  
    V9と禅  氷を溶かして水にする
行持道環
   - 鍛錬に終わりなし
       発心-修行-菩提-涅槃
コーチは選手の渡し守
無私の心
   - 真のチームワークを求めて
シカゴ・ブルズの瞑想訓練



◇白石豊
  1954年生
   東京教育大学体育学部卒-筑波大学大学院
現在,福島大学人間発達文化学部教授