「日本中にある富士山」(『社会科が好きになる5分間話』大原綾子 黎明書房 1994年より) /『よく話し、語り、対話する教育』関成延 勁草出版 1988年 ③(最終)【再掲載 2017.3】

今日は4月14日、月曜日です。


今回は、大原綾子さんの
「日本中にある富士山」を紹介します。


黎明書房の『社会科が好きになる5分間話』をよく読み聞かせ
したものでした。


おもしろい話がたくさん載せられており、地理、歴史の興味づ
けに最適な本でしたが、時代を経るにつれ、統計等の資料も古
いものになってしまいました。


難しいことでしょうが、黎明書房さんに新版を密かに期待して
います。



もう一つ、再掲載になりますが、関成延さんの
『よく話し、語り、対話する教育』③を載せます。
『社会科が好きになる5分間話』と同じく1988年に出版された
本ですが、内容を見ても、わたしはそう古くは感じません。







☆「日本中にある富士山」(『社会科が好きになる5分間話』大原綾子 黎明書房 1994年より)

1.jpg


「日本にはたくさん富士山があります。」

というと、びっくりしますね。


「そんなわけないでしょう。富士は日本一の山と歌にあるように、
富士山は、一つしかないはずだよ。」

と、だれでも思いますね。


 3776mある日本一高い富士山は、日本地図のどこをさがしても、
たった一つしかありませんね。


 富士は、むかしは、二つとない美しい山という意味で、「不二」
と書かれました。


 高さといい、きれいなすがたといい、富士山は、なんといっても
世界にほこる日本一の山ですね。


「みなさま、右手をごらんください。右手に見えます山が、鳥取県
 のほこります山、大山でございます。大山は、中国地方で一番高
 い山で、伯耆富士ともいわれますように、やさしいきれなすがた
 をもった山でございます。」

というような、観光バスのガイドさんの説明をきいたことはありま
せんか。


 富士山のように、すり鉢を伏せたような形、なだらかなすそ野を
もっている山をコニーデ式といいますが、コニーデ式の山は、いろ
いろな地方にあります。その地方の人たちが、むかしから、「あの
山は、おらが国の富士山」といって、したしんできたのです。


 ですから、「○○富士」とよばれる山は、きれいな山の形容詞と
いうことになります。


 まず、北から見てみましょう。


 北海道の羊蹄山は、那須火山帯にある、高さ1893mの美しい形を
した火山です。

 この羊蹄山のことを、北海道の人たちはエゾ富士とよんでいます。

 北海道には、今でも、アイヌと呼ばれる人がすんでいますが、む
かしは、アイヌの人のことをエゾとよんでいました。

 そして北海道のことを蝦夷地といったのです。羊蹄山は、北海道
の富士山というわけです。



 青森県の岩木山のことも、津軽富士といっています。

 津軽というのは、青森県のむかしのよび名ですね。

 高さ1625mで、なだらかなすそ野をもっている山です。


 東北地方には、まだ南部富士とよばれる岩手山と出羽富士とよ
ばれる鳥海山があります。

 岩手山は、岩手県にある2040mの山で、岩手山の麓には、馬をた
くさん飼っている小岩井農場があります。

 鳥海山は、秋田県と山形県の境にある2230mの、やはりコニーデ
式の山です。



 東京の八丈島には、八丈富士という山があります。
854mのあまり高くない山ですが、美しい形をしているので、はじ
めからほかの名前をつけなかったのでしょう。



 中国地方には、さっきの伯耆富士とよばれる大山がありました
ね。


 四国には、愛媛県に伊予富士もあり、香川県の讃岐富士と呼ば
れる飯ノ山があります。

 飯ノ山は422mの山ですから、本物の富士山とは、だいぶちがい
ますね。



 ずいぶんあったでしょう。まだまだあるかもしれませんよ。









☆『よく話し、語り、対話する教育』関成延 勁草出版 1988年 ③(最終)【再掲載 2017.3】


◇対話の教育・校長ノート
O.F.ボルノー「対話への教育」
上寺久雄「甘やかすこと・耐えさせること」黎明書房

対話とコミュニケーション

子供と大人の対話の欠如


◇いじめと対話
生命の深さを見る 親鸞「涙したか」

コールリッジ(詩人)
「偉大なる人格は男性と女性を兼ね備えた人だ」


◇親との対話
甘え - 日本人特有  
アメリカは非情の世界「セールスマンの死」

老いて虚しく生きず

利に放りて行けば怨多し
安岡正篤「朝の論語」

現代教育考  
    教育の土壌 
      レイチェル・カーソン「沈黙の春」
「人間のはじめの教育」
      感じる心・感性・情緒・感情の教育

子供は一冊の本
タゴール(インド)
    「花を愛するように子供を愛している」
当時の日本人を見て(大正5年)
  → 現在は…タゴールの見たものとの余りの相違
「魂の節制はどこへ?」

教育の心 
   「玉磨かざれば光なし」

お母さんの道徳教育 
    ペスタロッチ「生活は陶冶する」
唐澤富太郎(日本女子大)「お母さんの知恵」

切磋琢磨
    ←「水は低きに流れる」

礼儀について 
    逞しさを育てる 生きる力を育てる

読書名言 
   ①一番ためになる本は一番考えさせる本である
②人は読書によって自分自身に出会う
③読書の習慣を身に付けることは,人生の殆どの不幸から自分
    を守る待避所を作ることである
④書物は人間が深く愛し,慈しむ少数のものの一つである

「鉢の木」に学ぶ
     一人一人が何かの「鉢の木」を持つ大切さ

◇関成延(せき しげのぶ)
大正14年 神津島生まれ 神津島中心に教職

この記事へのコメント

2025年04月14日 06:36
nice! 埼玉県では春日部市に富士塚とみられる、人工富士山がありました。
学生の頃、私も「登山」した事があります。確か標高、周囲から10m位
だったように記憶しています。
2025年04月14日 09:03
そう言われてみると ご当地富士が存在していました。
もーもー
2025年04月14日 09:19
一度は登りたい富士山  が  体力的に  もう  無理のようです
家での教育は  大切ですね  親が笑っていれば   子も笑う
2025年04月14日 09:57
お邪魔しました
2025年04月14日 10:09
私が知っている阿部ちゃんは見事な富士額です。
bgatapapa
2025年04月14日 10:21
不二~勉強になりました。(^^)
2025年04月14日 12:27
南部富士、津軽富士、八丈富士は、見たことがありますが、他にもあるんですね。
2025年04月14日 14:57
nice!です (^_^)ノ
フヂ
2025年04月14日 16:16
niceです☆彡
2025年04月14日 17:33
ナイス!
2025年04月14日 19:14
nice!です。訪問させて頂きました。
2025年04月14日 20:29
(# ̄  ̄)σ・・・Nice‼です♪
2025年04月14日 21:53
nice!です。
私は、社会科の授業好きでした。
2025年04月14日 23:50
足跡にて失礼します。
2025年04月15日 01:14
○○富士はいたるところでお見かけしますね。
羊蹄山もよかったですが薩摩富士の開聞岳がよかったです。
2025年04月15日 10:55
たしかに〇〇富士って、名前のついた山がありますね。それぐらいきれいな山ってことで名誉なことですね。
2025年04月15日 16:13
〇〇富士と言われてる山、たくさんあったのですね。
2025年04月18日 00:48
仕事で久しぶりに沈黙の春の話が出ました
それはさておき、コメント欄、無くしてしまわれたのですね