「小学校算数科学習技能の指導入門」坂本昴・西崎道喜 明治図書 1985年 ②(後) /「浜松の史跡」浜松史跡調査顕彰会 1976年 ②【再掲載 2017.9】

今日は4月27日、日曜日です。



今回は、4月24日に続いて、坂本昴さん、西崎道喜さんの
「小学校算数科学習技能の指導入門」の紹介 2回目(後)です。



わたしが教職に就いた後に出版された本です。



算数科の学習技能について詳しく知ることができます。



もう一つ、再掲載になりますが、浜松史跡調査顕彰会の
「浜松の史蹟」②を載せます。
浜松史蹟調査顕彰会は浜松市の郷土史研究家の有志により、昭和50年
9月に発足しました。郷土誌『遠江』をほぼ毎年1回発行しています。
郷土の資料について丁寧に教えてくれます。





☆「小学校算数科学習技能の指導入門」坂本昴・西崎道喜 明治図書 1985年 ②(後)

1.jpg

◇算数科の学習技能

〇授業での問題点

・ 立式は丁寧に行うが、文章の読み方、具体化の仕方、類似の問題
  と比較し共通点を考えることなどの指導はあまり丁寧に行わない


 ・ 課題と具体的なものに置き換えて考えることはよく指導するが、
  それを抽象的な概念にまでまとめることは十分に指導しない


 ・「考えなさい」というだけで、考える場、考える方法を与えない


 ・ 高学年になるに連れて能力差が大きくなるにもかかわらず、それ
  に対応した授業の展開を考えていない


 ・ 今考えようとする事柄とされに関係する既習事項との結び付けを
  していない学習技能とは 

  (1) 学習活動を生み出す具体的方策である
大切なところには線、フリーハンドで図

  (2) 既習事項に結びつける力である
ア 視聴覚 
         ・ 何回も声に出して読む
・ 大切なところに線を引く
イ既習事項
         ・ 関連する既習事項を全部書き出す
・ 既習事項を並べて違うところに印を付ける
  (3) 学習の仕方、学び方である
算数特有の考え方
・ いろいろな考え方を共通している事柄でまとめていこうとす
         る考え方
       ・ 具体的な考えを抽象的な考え方でまとめ、記号化していこう
         とする考え方
・ 条件を加えたり外したりするとどうなるかという考
        え方学び方の学習技能
・ 一つの解き方ができたら、それと違った解き方を考
        える
・ いろいろな考え方の似ているところ違うところに○
        や×をつける          
       ・ 似ている考え方や言葉でまとめノートにメモをとる


〇学習技能の重要性

 (1) 学習活動が能率的・効率的になる

 (2) 自らの力で算数を創り上げる基になる

 (3) 学習の行き詰まりを打開してくれる



〇学習過程における学習技能

□つかむ・見通す 
   ・ 何回も読む
・ 図や絵と文章を比べながら読む
・ 大事なところに線や印を付ける


 □一応の解決を図る
   ・ かぎとなることばや句に印を付ける
・ 具体物、絵、図などを使って表す
・ 重要な情報を書き抜く
・ 既習や公式を声に出したりメモしたりして思い出す
・ 解けない時は誰かに聞いたり参考書を見たりする
・ ノートは人が見ても分かるように月日や教科書のページを書
    いたり自分の考えを分かりやすくメモしたりする
・ 一つの解き方ができたら、他の解き方を考える
・ 今までの考え方と今考えようとすることを並べ、それぞれの
    考えを声に出して言ってみたり、同じところに印を付けたりし
    て考える


 □一応の解決を練り上げる
・ いろいろな考え方と図や具体物とを結びつけて説明する
・ 考えた筋道を声を出してたどってみる
・ 説明や発表を聞くときは、自分の考えと比べながら聞き、違
    いをノートにメモする
・ いろいろな考え方を並べて、似ているところ、違うところに
    印を付けて考える
・ 大切なことは、言葉にまとめてノートに書く
・ 他人の考えと自分の考えとを比べて、大切なところをノート
    に書く


 □練習し、他の問題に当てはめる
・ いろいろな問題を繰り返し練習する
・ 今までの勉強に使ったノートや教科書を見て書く
・ 練習問題は自分の力で解けるようにする
・ 間違えたところは何回もやり直しをする
・ 自分たちの身の回りから、同じ考え方で解ける事柄を集める
・ 学習したことを箇条書きにしてまとめる
・ 声に出し目で読む










☆「浜松の史跡」浜松史跡調査顕彰会 1976年 ②【再掲載 2017.9】


◇五社神社(利町)

 県社 
   古くは城内  
   天正7(1579)年 秀忠が出生の際奉造

 1641年竣工 戦前まで残る  
   神官は代々森氏が世襲

 例祭
   5月4日 浜松総社

 豪華絢爛
  「お江戸見たくば五社諏訪ごろじお江戸勝りの五社や諏訪」



◇森暉昌屋敷跡(利町)

 1704年 
   19歳で上京、荷田春満に師事
    - 国学

 五社神社の神主 
   吉田家より「光海霊神」号 ~ 現平野邸



◇諏訪神社(利町)

 現在五社神社に合祀 
   中島町六本松 
    → 伝馬町(1556)
    → 西山
    → 現在地(1634)

 水厄鎮護の神  
   杉浦氏が世襲
   旧社地に「はまホール」

 境内の碑は東の五社公園内に



◇報国隊記念碑(利町)

 神官主体
   306名の勤王の民兵隊



◇鎧掛松(元城町)

 市役所西駐車場南西隅
  「首実検の松」

 井上延陵が保存に力
   昭和4.9.9暴風雨で幹が倒れる 
    = 現在二代目



◇石川倉次先生の碑(元城町)

 中央図書館 
   庭に石川倉次頌徳碑「点字の父」

 追分町(城北二丁目)県立盲学校
   → 昭和39年に現在地

 安政6(1859)1.26 
   浜松名残組屋敷(鹿谷町)生
明治元年
   井上氏転封にともない千葉県鶴舞に移る

 明治23年11月1日 
   点字が正式採用 千葉・東京

 昭和5(1929)年5月25日
   倉次(時に72歳)本人を迎えて除幕式開催



◇浜松宿高札場跡(連尺町)

 現谷嶋屋書店前
   東海道が鍵の手に曲がった位置

 江戸期の浜松宿は馬込村まで