「石井式漢字興国論」石井勲 日本教文社 1992年 ⑥ /「動的平衡」福岡伸一 木楽舎 ⑥ 2009年【再掲載 2012.9】
今日は5月22日、木曜日です。
今回は、5月19日に続いて、石井勲さんの
「石井式漢字興国論」紹介 6回目です。
出版社の案内には、
「漢字の学習はもっと楽しくなる! 幼児の持つ驚くべき能力を活用し
た漢字早教育の創始者が、永年の実践研究をもとに、学習者の知能を
高める漢字の効果を説く。石井式漢字教育の集大成!」
「漢字のもつ潜在力と可能性を探る。漢字はIQを高め、知的水準を上
げる。『21世紀の国際文字は漢字』と大胆に予言する最新漢字論。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「学習は何とかして知りたいという欲求によるもので、勉強は課せら
れ責められ仕方なしに行うもの」
・「自ら求めて獲得した知識こそが本物で、教育の本旨は自学自習(=自
問自答)にある。学習し思考することが要である」
・「品性こそ大切であり、品性の格差は三歳の幼児に現れている」
もう一つ、再掲載になりますが、福岡伸一さんの
「動的平衡」⑥を載せます。
☆「石井式漢字興国論」石井勲 日本教文社 1992年⑥

◇私の考える「教育・学問の意義と理想」(2)
偽善の薦め
「親は子どもの目の前では、できる限り立派なお手本を見せるよう努
力すべきである」
= 偽善の奨め(石井)
努力して行う善が偽善
文化はカルチャーの翻訳語
本来、文化=耕作
自然の中から穀物を収穫するのに汗を流して耕作する
文化は人為の所産
「偽善を行う人こそ真の文化人」
今の多くの親は「努力して良い手本を子どもに示す」態度をもた
たない
「勉強」と「学習」は全然違う
学習
- 「何とかして知りたい」という欲求から
勉強
- 課せられ責められ仕方なしに行う
「課せられた学業を果たすために努力すること」
「自ら求める」ような動機付けを
自ら求めて獲得した知識こそが本物
教育の本旨は自学自習(=自問自答)
要は学習し思考すること
世襲された職業の重み
親が自分の職業に誇りを持てない時代
お金のためではない
教育の病弊の根源は天職意識の喪失
インド
~ 幸福や金や物には依らずに心に依る
「教」という字は「父と子と交わる」事を表した字であり、
昔は家庭が職場であったから、子は父親の仕事を見てそれ
を真似し、それが家庭を継ぐ修行になった
教育の原点
「しっかりした職業人としての基礎をつくる」
= 天職を見つける
「教育は父親が自分の仕事とその腕前とに自信と誇りを持って
それを子どもに誇示することに始まる」
- 仕事を努力して完成させることの楽しさ
親・教師と道徳
ポール・ヴァレリー語録
友人駐日大使ポール・クローデルの日本人標
「彼等は貧しい、然し高貴である」
現在
「日本人は豊かだ。然し心は貧しい」?
二宮尊徳
「夜の道徳を説く者は金銭を軽んじ、経済を説く者は道徳を軽
んず。いずれも過ちなり」
渋澤栄一翁
「右手に論語、左手に算盤」 論語と算盤説
道徳は教えるものではなく感得させるもの
身を正して子に感得させる
品性こそ大切
品性の格差が三歳の幼児に現れている。
~ 教育の原点は家庭にあり
努力して行う善の奨め
我が子に良い手本を示そうと努力することこそ「親の愛」
今の親(教師)は子どもを高いところから眺めることができず、
子どもと同じ立場に立って言い争っている者が多い。そもそも我
が子を理屈でやりこめることくらい有害無益な行為はない。
= 品性が磨かれるわけがない
→ 物や金で釣らない
☆「動的平衡」福岡伸一 木楽舎 ⑥ 2009年【再掲載 2012.9】

◇第7章 ミトコンドリア・ミステリー
◇私たちの体内にいる別の生物
細胞
- 丸い細胞核(中にDNAが折りたたまれて格納)
細胞内に散在している楕円形の粒子(内部に複雑な模様)
ミトコンドリア(19世紀 科学者アルトマン)
瀬名秀明「パラサイト・イヴ」
ミトコンドリアの反乱
◇フォースの源泉
ミトコンドリア
エネルギーの産出(フォースを生み出す)
酸化によってエネルギーを産出する粒子である
1つの細胞内に数千個にもなる
◇人体
約60兆の細胞
→ 京の単位のミトコンドリア
ミトコンドリアを見つめると、私たち生命のミステリーが解き明か
される。進化も、性の発達も、人類史も、そして老化もまたミトコン
ドリアのなせるわざ
私たちの細胞内に寄生(パラサイト)した別の生命体
ミトコンドリアの体内にDNAが確認された
(DNAをもつことは独立した生物)
◇15回ボツになった論文
ミトコンドリアは太古自律的な細菌で海の中を自由に泳ぎ回っていた
→ 大型の細胞にとらえられ飲み込まれた
しかし、たまたま大型細胞の内部で破壊されずに生き延びた。生
き延びただけでなく、大型細胞との間に奇跡的な関係を築いた
ミトコンドリアのもとになった小型の細菌はその酸化能力を使っ
てエネルギー(ATP)を作り出し、大型細菌に供給する。宿主側の
大型細菌は、小型細菌をその体内で守り、必要な栄養素をすべて分
け与える。
ミトコンドリアと宿主細胞は相互恵与によって共生している
ボストン大・女性科学者 リン・マーキュリス(元カール・セーガンの妻)
「有系分裂する真核細胞の起源」理論生物学ジャーナル1967
15の学術誌に拒絶されたあとに
(夫カール・セーガンに対する批判が影響したか)
最大の原因は当時の生物学の常識を大きく越えていたから
◇葉緑体も別の生き物だった
マーギュリス
① 細胞内のミトコンドリア、葉緑体、中心体、鞭毛は細胞主
体以外の生物に由来する
② 酸素呼吸能力がある細菌が細胞内共生をして、ミトコンド
リアの起源となった
③ スピロヘータが細胞表面に共生したのが鞭毛の起源となり、
そこから中心体が生じた
④ 藍藻が細胞内共生して葉緑体の起源となった。葉緑体は分
裂して増殖する現象から、それが1個の生物であり、植物の
細胞と共生しているのではないかと考えられていた
◇「取り込まれた」ことの痕跡
痕跡
- 二重の細胞膜
マーギュリス
異端者扱い → 生物学のヒーローに
◇ミトコンドリアDNAで母系をたどれる
卵子と精子が出合って合体するとき、精子からはそのDNAだけが
卵子の中に入る。精子のミトコンドリアは卵子に入り込まない。受精
卵の内部のミトコンドリアはすべて卵子に由来するもの
ミトコンドリアDNAを分析すれば、その人間の母系の出自をたど
ることが可能
- 研究 カリフォルニア大学バークレー校
レベッカ・キャン、アラン・ウィルソンのグループ
→ 人類の2つの系図
① アフリカ人のみの枝
② アフリカ人の一部とその他すべての人種からなる枝
人類の祖先はアフリカ
人類の祖先たる1人の古代女性「ミトコンドリア・イブ」
◇ミトコンドリアDNAによる犯罪捜査
◇アフリカにいた全人類共通の大母
アフリカのミトコンドリア・イブ
- 16万年±4万年と推定
新しい人類
エチオピアで発見 ホモ・サピエンス・イタルトゥ
約16万年前「最も古い現代人」
人類のアフリカ起源説
今回は、5月19日に続いて、石井勲さんの
「石井式漢字興国論」紹介 6回目です。
出版社の案内には、
「漢字の学習はもっと楽しくなる! 幼児の持つ驚くべき能力を活用し
た漢字早教育の創始者が、永年の実践研究をもとに、学習者の知能を
高める漢字の効果を説く。石井式漢字教育の集大成!」
「漢字のもつ潜在力と可能性を探る。漢字はIQを高め、知的水準を上
げる。『21世紀の国際文字は漢字』と大胆に予言する最新漢字論。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「学習は何とかして知りたいという欲求によるもので、勉強は課せら
れ責められ仕方なしに行うもの」
・「自ら求めて獲得した知識こそが本物で、教育の本旨は自学自習(=自
問自答)にある。学習し思考することが要である」
・「品性こそ大切であり、品性の格差は三歳の幼児に現れている」
もう一つ、再掲載になりますが、福岡伸一さんの
「動的平衡」⑥を載せます。
☆「石井式漢字興国論」石井勲 日本教文社 1992年⑥

◇私の考える「教育・学問の意義と理想」(2)
偽善の薦め
「親は子どもの目の前では、できる限り立派なお手本を見せるよう努
力すべきである」
= 偽善の奨め(石井)
努力して行う善が偽善
文化はカルチャーの翻訳語
本来、文化=耕作
自然の中から穀物を収穫するのに汗を流して耕作する
文化は人為の所産
「偽善を行う人こそ真の文化人」
今の多くの親は「努力して良い手本を子どもに示す」態度をもた
たない
「勉強」と「学習」は全然違う
学習
- 「何とかして知りたい」という欲求から
勉強
- 課せられ責められ仕方なしに行う
「課せられた学業を果たすために努力すること」
「自ら求める」ような動機付けを
自ら求めて獲得した知識こそが本物
教育の本旨は自学自習(=自問自答)
要は学習し思考すること
世襲された職業の重み
親が自分の職業に誇りを持てない時代
お金のためではない
教育の病弊の根源は天職意識の喪失
インド
~ 幸福や金や物には依らずに心に依る
「教」という字は「父と子と交わる」事を表した字であり、
昔は家庭が職場であったから、子は父親の仕事を見てそれ
を真似し、それが家庭を継ぐ修行になった
教育の原点
「しっかりした職業人としての基礎をつくる」
= 天職を見つける
「教育は父親が自分の仕事とその腕前とに自信と誇りを持って
それを子どもに誇示することに始まる」
- 仕事を努力して完成させることの楽しさ
親・教師と道徳
ポール・ヴァレリー語録
友人駐日大使ポール・クローデルの日本人標
「彼等は貧しい、然し高貴である」
現在
「日本人は豊かだ。然し心は貧しい」?
二宮尊徳
「夜の道徳を説く者は金銭を軽んじ、経済を説く者は道徳を軽
んず。いずれも過ちなり」
渋澤栄一翁
「右手に論語、左手に算盤」 論語と算盤説
道徳は教えるものではなく感得させるもの
身を正して子に感得させる
品性こそ大切
品性の格差が三歳の幼児に現れている。
~ 教育の原点は家庭にあり
努力して行う善の奨め
我が子に良い手本を示そうと努力することこそ「親の愛」
今の親(教師)は子どもを高いところから眺めることができず、
子どもと同じ立場に立って言い争っている者が多い。そもそも我
が子を理屈でやりこめることくらい有害無益な行為はない。
= 品性が磨かれるわけがない
→ 物や金で釣らない
☆「動的平衡」福岡伸一 木楽舎 ⑥ 2009年【再掲載 2012.9】

◇第7章 ミトコンドリア・ミステリー
◇私たちの体内にいる別の生物
細胞
- 丸い細胞核(中にDNAが折りたたまれて格納)
細胞内に散在している楕円形の粒子(内部に複雑な模様)
ミトコンドリア(19世紀 科学者アルトマン)
瀬名秀明「パラサイト・イヴ」
ミトコンドリアの反乱
◇フォースの源泉
ミトコンドリア
エネルギーの産出(フォースを生み出す)
酸化によってエネルギーを産出する粒子である
1つの細胞内に数千個にもなる
◇人体
約60兆の細胞
→ 京の単位のミトコンドリア
ミトコンドリアを見つめると、私たち生命のミステリーが解き明か
される。進化も、性の発達も、人類史も、そして老化もまたミトコン
ドリアのなせるわざ
私たちの細胞内に寄生(パラサイト)した別の生命体
ミトコンドリアの体内にDNAが確認された
(DNAをもつことは独立した生物)
◇15回ボツになった論文
ミトコンドリアは太古自律的な細菌で海の中を自由に泳ぎ回っていた
→ 大型の細胞にとらえられ飲み込まれた
しかし、たまたま大型細胞の内部で破壊されずに生き延びた。生
き延びただけでなく、大型細胞との間に奇跡的な関係を築いた
ミトコンドリアのもとになった小型の細菌はその酸化能力を使っ
てエネルギー(ATP)を作り出し、大型細菌に供給する。宿主側の
大型細菌は、小型細菌をその体内で守り、必要な栄養素をすべて分
け与える。
ミトコンドリアと宿主細胞は相互恵与によって共生している
ボストン大・女性科学者 リン・マーキュリス(元カール・セーガンの妻)
「有系分裂する真核細胞の起源」理論生物学ジャーナル1967
15の学術誌に拒絶されたあとに
(夫カール・セーガンに対する批判が影響したか)
最大の原因は当時の生物学の常識を大きく越えていたから
◇葉緑体も別の生き物だった
マーギュリス
① 細胞内のミトコンドリア、葉緑体、中心体、鞭毛は細胞主
体以外の生物に由来する
② 酸素呼吸能力がある細菌が細胞内共生をして、ミトコンド
リアの起源となった
③ スピロヘータが細胞表面に共生したのが鞭毛の起源となり、
そこから中心体が生じた
④ 藍藻が細胞内共生して葉緑体の起源となった。葉緑体は分
裂して増殖する現象から、それが1個の生物であり、植物の
細胞と共生しているのではないかと考えられていた
◇「取り込まれた」ことの痕跡
痕跡
- 二重の細胞膜
マーギュリス
異端者扱い → 生物学のヒーローに
◇ミトコンドリアDNAで母系をたどれる
卵子と精子が出合って合体するとき、精子からはそのDNAだけが
卵子の中に入る。精子のミトコンドリアは卵子に入り込まない。受精
卵の内部のミトコンドリアはすべて卵子に由来するもの
ミトコンドリアDNAを分析すれば、その人間の母系の出自をたど
ることが可能
- 研究 カリフォルニア大学バークレー校
レベッカ・キャン、アラン・ウィルソンのグループ
→ 人類の2つの系図
① アフリカ人のみの枝
② アフリカ人の一部とその他すべての人種からなる枝
人類の祖先はアフリカ
人類の祖先たる1人の古代女性「ミトコンドリア・イブ」
◇ミトコンドリアDNAによる犯罪捜査
◇アフリカにいた全人類共通の大母
アフリカのミトコンドリア・イブ
- 16万年±4万年と推定
新しい人類
エチオピアで発見 ホモ・サピエンス・イタルトゥ
約16万年前「最も古い現代人」
人類のアフリカ起源説
この記事へのコメント
小中から漢字が苦手てな人生でした。
nice!です!
ちょっと興味があったんで調べてみたりもしました。
それにしても人間だけでなく生命は奇跡の塊ですね。
漢字はきらいではないのですが、悪筆で悩んでいました。
何度理解したつもりになっても、すぐに忘れてしまいます。
確かにわたしも退職後、字を書く機会は随分減ってしまい、漢字を忘れがちになっています。
ミトコンドリアが大きな役割をもっているということはわかりました。
「石井式漢字興国論」ですが、強く印象に残った言葉の「・・・教育の本旨は自学自習(=自問自答)にある。」ですね。ここにどの様に導くか?重要と感じます!?(=^・ェ・^=)
いろいろな方が、教育の肝は「自問自答できるようにすること」といいます。どのように子どもの心に火をつけることがそれにつながりますが、子どもにより火のつくポイントが違うので、いろいろなやり方を試す必要があると考えます。
- どのように導くか
を常に頭に置いておきたいですね。
子どもたちには学習する姿勢を身につけさせたいですね。