「これでわかる発達障がいのある子の進学と就労」松為信雄・奥住秀之 成美堂出版 2014年 ① /「日本がわかる思想入門」長尾剛 新潮社 OH文庫 2000年 ③【再掲載 2018.2】
今日は6月9日、月曜日です。
今回は、松為信雄さん、奥住秀之さんの
「これでわかる発達障がいのある子の進学と就労」1回目の紹介です。
特別支援学級の担任をしておりましたが、子どもたちの進路について、
よく考えていましたが、概要がわかるこの本は大変参考になりました。
出版社の案内には、
「学校の選び方、特別支援教育の現状、家庭でできるキャリア教育、就
労への社会的支援を詳しく解説。親子の悩みや不安を解消する情報が
満載!」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「発達障がいを大別すると、広汎性発達障がい(PDD)、注意欠如
多動性障がい(ADHD)、学習障がい(LD)」
・「大事なのは『一人で悩まない』こと」
・「子どもが悪いのでも親の躾のせいでもなく、発達のアンバランスさに
よるものである。知的に問題がない場合、社会に出てから大変な思
いをすることが多い」
もう一つ、再掲載になりますが、長尾剛さんの
「日本がわかる思想入門」③を載せます。
今回は仏教が思想の中心だった頃についてのことです。
☆「これでわかる発達障がいのある子の進学と就労」松為信雄・奥住秀之 成美堂出版 2014年 ①

◇うちの子は発達障がいかも?<1>
大事なのは「一人で悩まない」こと
(1)広汎性発達障がい(PDD)
→ 自閉症スペクトラム障がい
(2)注意欠如多動性障がい(ADHD)
(3)学習障がい(LD)
充実した将来のために親ができること
子どもが悪いのでも親の躾のせいでもない
= 発達のアンバランスさによるもの
知的に問題がない場合、社会に出てから大変な思いをする
こんな症状・特性は?
(1)広汎性発達障がい(PDD)
コミュニケーション面、行動全般に影響
→ 人間関係
2013年以前は「アスペルガー症候群」と「自閉症」
① 人と視線を合わせない、人見知りをしない
② 名前を呼んでも振り向かない
対人関係・社会性・コミュニケーション障がい
パターン化した行動
高機能自閉症
= 知的障害を伴わないタイプ
③ 一人遊びが多い
④ 言葉が遅く会話が成り立ちにくい
⑤ 大きな音や光に敏感
⑥ 手をつなぎたがらない 肌に触れるものに敏感
⑦ 突然の変更を極端に嫌がる
⑧ 同じ動きを繰り返す
常同行動 自己刺激行動
⑨ 見たまま感じたままのことを口に出す
KY:「変な顔」と空気を読まずに口に出す
⑩ オウム返しや独り言が多い
⑪ 興味関心のあることしか許さない
話が止まらないこともある
⑫ 遠回しな表現が理解できない
相手の表情を読み取れない
⑬ 法則性のあることが好き
ミニカー おもちゃ 扇風機の羽根
⑭ 曖昧な指示が苦手
明確な指示を「○日の○時まで」
⑮ その他
・ 癇癪が多い
・ マニアックな世界にのめり込む
(昆虫図鑑 天体)
・ 乗り物、数字、漢字、チリなど興味の対象を膨
大に暗記するけれども年齢相応に必要な知識は極
端に乏しい
・ 極端な偏食
・ 運動能力が極端に低い
☆「日本がわかる思想入門」長尾剛 新潮社 OH文庫 2000年 ③【再掲載 2018.2】
[出版社の案内]
ヨーロッパ哲学だけが人類の思想・哲学のすべてではない。古代から、
中世、近世、近 代まで、各時代の日本思想にこそ、知的発見の楽しみ
が満ち溢れている。先賢に学ぶ40 のニッポン・オリジナル。

◇平安仏教は奈良仏教とこれだけ違う
□奈良時代の仏教は国家事業そのもの
東大寺と国分寺,国分尼寺
仏教の使命 = 鎮護国家
国家の安泰を祈る
南都六宗
~ 「人々の救いとは関係ない」
僧
キャリア的自尊心
= 「俺が日本を守ってやっているんだ」
次第に朝廷の政治にも口を挟むようになっていった
□平安時代の仏教
最澄(767~822)
- 奈良仏教に反旗を翻した
「こんなものが本当の仏教であるはずがない。私の真の願いは
人々を仏教の力で救うことなのだ」
近江生
中国に留学して日本天台宗を開く
一途でまじめな仏教者
南都六宗への不満=「人々を救う精神の希薄」
「法華経」を中心に仏教を精密に整理し直した
「妙法蓮華経」は論理性の高い宗教哲学
= まじめなインテリ向け
比叡山に寺を造営 → 後の延暦寺
天台宗の普及に誠心誠意
平安貴族の間では密教が大ブーム
密教
= 直観重視、呪法、祈祷 「大日如来」信仰
大日如来という絶対普遍の仏さまがこの大宇宙を守る
= 頼りになる仏さま
現世利益に直結する儀式性
真言宗開祖・空海(774~835)
讃岐出身
高野山
天皇より東寺を賜り道場にした
基本経典
「大日経」「金剛頂経」
密教以外は「顕教」として対立
□最澄の天台宗と空海の真言宗
平安仏教での勝者は空海
天台宗
最澄の死後,密教の呪術的要素を大幅に取り入れ,神秘的な儀
式を執り行い,急速に密教化していった
東密
- 真言宗ルートの密教(東寺から)
台密
- 天台宗ルートの密教
違いは世間の評価での違い
しかし,彼等が救おうとしていたのは都会の貴族層で庶民ではなかった
鎌倉時代
→ 庶民のための仏教を模索
鎌倉仏教の思想家(法然、親鸞、栄西、道元、日蓮など)はいず
れも最澄の天台宗を一度は信じ、比叡山に登るところから自らの仏
教の道を歩み始めている
今回は、松為信雄さん、奥住秀之さんの
「これでわかる発達障がいのある子の進学と就労」1回目の紹介です。
特別支援学級の担任をしておりましたが、子どもたちの進路について、
よく考えていましたが、概要がわかるこの本は大変参考になりました。
出版社の案内には、
「学校の選び方、特別支援教育の現状、家庭でできるキャリア教育、就
労への社会的支援を詳しく解説。親子の悩みや不安を解消する情報が
満載!」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「発達障がいを大別すると、広汎性発達障がい(PDD)、注意欠如
多動性障がい(ADHD)、学習障がい(LD)」
・「大事なのは『一人で悩まない』こと」
・「子どもが悪いのでも親の躾のせいでもなく、発達のアンバランスさに
よるものである。知的に問題がない場合、社会に出てから大変な思
いをすることが多い」
もう一つ、再掲載になりますが、長尾剛さんの
「日本がわかる思想入門」③を載せます。
今回は仏教が思想の中心だった頃についてのことです。
☆「これでわかる発達障がいのある子の進学と就労」松為信雄・奥住秀之 成美堂出版 2014年 ①

◇うちの子は発達障がいかも?<1>
大事なのは「一人で悩まない」こと
(1)広汎性発達障がい(PDD)
→ 自閉症スペクトラム障がい
(2)注意欠如多動性障がい(ADHD)
(3)学習障がい(LD)
充実した将来のために親ができること
子どもが悪いのでも親の躾のせいでもない
= 発達のアンバランスさによるもの
知的に問題がない場合、社会に出てから大変な思いをする
こんな症状・特性は?
(1)広汎性発達障がい(PDD)
コミュニケーション面、行動全般に影響
→ 人間関係
2013年以前は「アスペルガー症候群」と「自閉症」
① 人と視線を合わせない、人見知りをしない
② 名前を呼んでも振り向かない
対人関係・社会性・コミュニケーション障がい
パターン化した行動
高機能自閉症
= 知的障害を伴わないタイプ
③ 一人遊びが多い
④ 言葉が遅く会話が成り立ちにくい
⑤ 大きな音や光に敏感
⑥ 手をつなぎたがらない 肌に触れるものに敏感
⑦ 突然の変更を極端に嫌がる
⑧ 同じ動きを繰り返す
常同行動 自己刺激行動
⑨ 見たまま感じたままのことを口に出す
KY:「変な顔」と空気を読まずに口に出す
⑩ オウム返しや独り言が多い
⑪ 興味関心のあることしか許さない
話が止まらないこともある
⑫ 遠回しな表現が理解できない
相手の表情を読み取れない
⑬ 法則性のあることが好き
ミニカー おもちゃ 扇風機の羽根
⑭ 曖昧な指示が苦手
明確な指示を「○日の○時まで」
⑮ その他
・ 癇癪が多い
・ マニアックな世界にのめり込む
(昆虫図鑑 天体)
・ 乗り物、数字、漢字、チリなど興味の対象を膨
大に暗記するけれども年齢相応に必要な知識は極
端に乏しい
・ 極端な偏食
・ 運動能力が極端に低い
☆「日本がわかる思想入門」長尾剛 新潮社 OH文庫 2000年 ③【再掲載 2018.2】
[出版社の案内]
ヨーロッパ哲学だけが人類の思想・哲学のすべてではない。古代から、
中世、近世、近 代まで、各時代の日本思想にこそ、知的発見の楽しみ
が満ち溢れている。先賢に学ぶ40 のニッポン・オリジナル。

◇平安仏教は奈良仏教とこれだけ違う
□奈良時代の仏教は国家事業そのもの
東大寺と国分寺,国分尼寺
仏教の使命 = 鎮護国家
国家の安泰を祈る
南都六宗
~ 「人々の救いとは関係ない」
僧
キャリア的自尊心
= 「俺が日本を守ってやっているんだ」
次第に朝廷の政治にも口を挟むようになっていった
□平安時代の仏教
最澄(767~822)
- 奈良仏教に反旗を翻した
「こんなものが本当の仏教であるはずがない。私の真の願いは
人々を仏教の力で救うことなのだ」
近江生
中国に留学して日本天台宗を開く
一途でまじめな仏教者
南都六宗への不満=「人々を救う精神の希薄」
「法華経」を中心に仏教を精密に整理し直した
「妙法蓮華経」は論理性の高い宗教哲学
= まじめなインテリ向け
比叡山に寺を造営 → 後の延暦寺
天台宗の普及に誠心誠意
平安貴族の間では密教が大ブーム
密教
= 直観重視、呪法、祈祷 「大日如来」信仰
大日如来という絶対普遍の仏さまがこの大宇宙を守る
= 頼りになる仏さま
現世利益に直結する儀式性
真言宗開祖・空海(774~835)
讃岐出身
高野山
天皇より東寺を賜り道場にした
基本経典
「大日経」「金剛頂経」
密教以外は「顕教」として対立
□最澄の天台宗と空海の真言宗
平安仏教での勝者は空海
天台宗
最澄の死後,密教の呪術的要素を大幅に取り入れ,神秘的な儀
式を執り行い,急速に密教化していった
東密
- 真言宗ルートの密教(東寺から)
台密
- 天台宗ルートの密教
違いは世間の評価での違い
しかし,彼等が救おうとしていたのは都会の貴族層で庶民ではなかった
鎌倉時代
→ 庶民のための仏教を模索
鎌倉仏教の思想家(法然、親鸞、栄西、道元、日蓮など)はいず
れも最澄の天台宗を一度は信じ、比叡山に登るところから自らの仏
教の道を歩み始めている
この記事へのコメント
私たちの違いは甲乙差があってもみんな同じクラスでした。
発達障害とかいろんな病名を付けては差別する嫌な時代です。
今は発達障害以外でも障がいを持つ方々の就職支援の仕事をしてる人がいます。
講演や個人との面談などでそうとう忙しいらしいです。
頭の下がる思いです。
なんで起こるのでしょうかね
何か原因があるのかな?
わたしが子どもの頃はに比べると、よい時代になったとは感じます。病名をつけることがよいことがよいことだとは言い切りませんが。
立派な方がおられるのですね。「好きなんだから」の言葉で済ませてしまう方もおられますが、なかなかできることではありません。頭が下がります。
定年後の生活に入ってていますが、少しでも社会に役立つようでありたいと考えています。
脳の機能障害といわれまますが、自分の責任と悩んでおられる保護者もおられ辛くなります。生きづらいと感じないように、まわりが支援ができれば、少しずつ対処の仕方も学んでいけるのではないかと思います。
PDD (広汎性発達障害) の①から⑮の内容を見ると、極度では無いですが、小生も似た傾向ありと感じます(爆)。また、同級生に⑫の「遠回しな表現が理解できない」で、先生と衝突していた方いました。成長と共に改善したと思いますが、判断が難しいですね!?(=^・ェ・^=)
わたしも含めてだれもがどこかの傾向をもっています。
暮らしづらくなければよいのですが、友達や先生との衝突を防ぐためにも、理解することと必要な支援を受けることが必要かと思います。本当に判断は難しいと感じます。
その通りで、外から見えない頭の中のことなので、気づきづらく、少し変わっていると感じられ人間関係がつくりつらくなってしまう恐れがあることが心配になってしまいます。理解し、適切な支援を受け、辛さから逃れる術を身につけられるようになればと思います。
学校では、特に思想の流れを学習することがなかったので、本を読み新鮮に感じることができました。