「インプット大全」樺沢紫苑 サンクチュアリ出版 2019年 ② /「大阪少年育成ボランティア大会」 『月刊少年育成』2004年12月号より【再掲載 2005.7】
今日は、9月28日、日曜日です。
今回は9月25日に続き、樺沢紫苑さんの
「インプット大全」の紹介 2回目です。
出版社の案内には、
「学びが脳にとどまる人と、すぐに消えてしまう人の違いは何か?読書、
勉強、記憶、情報収集etc…限られた時間で良質な学びを手に入れ
る、日本一アウトプットする精神科医が教える、脳科学に裏付けられ
た勉強法。学びが脳にとどまる人と、すぐに消えてしまう人の違いは
何か?読書、勉強、記憶、情報収集etc…限られた時間で良質な学
びを手に入れる、日本一アウトプットする精神科医が教える、脳科学
に裏付けられた勉強法。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「月10冊より月3冊+α(ОP)」
・「アウトプット前提で、速読・多読より、深読を身につけよう。」
・「自分の主義とは反対に思われる本もあえて選んで読んでみよう」
・「本の『設計図』を理解して重要な部分から読む癖をつけよう」
もう一つ、再掲載になりますが、2004年の『月刊少年育成』誌より
「大阪少年育成ボランティア大会」を載せます。
今一度、家庭教育、社会教育のあり方が考えられるべきです。
☆「インプット大全」樺沢紫苑 サンクチュアリ出版 2019年 ②

◇科学的に記憶に残る本の読み方 READ
01 本を読む
読書は学びの最初のステップ
02 月に3冊読む
月10冊より月3冊+α(ОP)
本の感想をアウトプットするためのSNSアカウントを開設しよう
03 深く読む
アウトプット前提で「深読」が加速
まずは「深読」を身に付ける 速読・多読はそのあとでOK
04 感想を前提に読む
「他人に説明できるレベル」で読む
夏休みの読書感想文を書くイメージで丁寧に読み込んでみよう
05 本を選ぶ
「ホームラン本」に出合う確率を高める
尊敬する上司や友人にお勧めの本を一冊聞いてみよう
06 ニュートラルに読む
先入観を持たず「素直」でいることが大切
判断は読み終えてから
自分の主義とは反対に思われる本もあえて選んで読んでみよう
07 バランスよく読む
情報の偏りをなくす「三点読み」
賛成派と中立と反対派
情報収集をするときはメリット・デメリットの両方を意識しよう
08 効率よく読む
浅読みから深読みへ
本の「設計図」を理解して重要な部分から読む癖をつけよう
09 問題解決のために読む
読書の知られざる三つ目の効用
書店を歩いて今の悩みを解決してくれる本を探してみよう
10 小説を読む
「娯楽」の中にある計り知れないメリット
小説を読むメリット
・本が好きになる
・脳内が活性化する
・共感力
・創造性
・ストレス解消
・疑似体験
・楽しい
11 電子書籍を読む
何冊も持ち歩いて、購入後即確認が可能
「マーカー」「書き込み」機能
「紙」派の人は「電子」も積極的に取り入れてみる
☆「大阪少年育成ボランティア大会」 『月刊少年育成』2004年12月号より【再掲載 2005.7】

◇「大阪少年育成ボランティア大会」
第2部では、三戸秀樹・関西福祉科学大学大学院教授が「家庭の外化
と少年非行」と題し講演された。以下はその要旨。
現代非行少年の心の問題として「自分をコントロールできない」こと
がある。
その背景のひとつに、家庭が従来持っていた「癒し」「教育」などの
機能がうまく働いていない現状がある。そのため、現代の家庭は子ども
の非行を予防する役割を十分果たせなくなっている。
では、なぜ家庭がうまく機能しなくなってきたのか。
そこには「家庭の外化」という問題が大きく関係している。
「家庭の外化」とは家庭が担ってきた様々な機能が家庭外のものに取っ
て代わられること。
例えば、これまで家庭が担ってきた「出産」「死」はいまや病院が担っ
ていることがほとんど。
子育ては保育所、食事もファミレスというように、家庭の日常雑事は
ほとんど「外化」され、いまや「教育」「癒し」といった機能までが「外化」
されるようになってきている。
このような家庭の現状のなかで、非行の予防を効果的に行うには、
「家庭の外化」でバラバラになった家族をもう1度ひとつにする努力が必
要である。
昔の家族に見られたあの「わいわいがやがや」を取り戻すために、まず、
家族が時と場所を同じくし「共働」できるような工天が必要となってくる
だろう
◇「近年の地域非行予防政策・活動に思う-地域で青少年の育成を考える者にとっては、実は今が絶好のチャンスなのである…-」
矢島正見(中央大学文学部教授/財団法人青少年問題研究会理事長)
1 矢縦ぎ早の政策化1近年の動向1
ここ1~2年の間に、矢継ぎ早に、実に目まぐるしく、少年非行や青
少年問題に対しての政策が、国レベルにおいても都レベルにおいても打
ち出されている。
いくつか例を挙げてみる。
まず国レベルでは、いわゆる「鴻池私案」(国務大臣鴻池祥肇「少年非
行対策の提案」)が平成15年9月に出されており、また同年の12月に
は、犯罪対策閣僚会議にて「犯罪に強い社会の実現のための行動計画」
が策定されている(なお、そこでの5つの重点課題の1つは「社会全体で
取り組む少年犯罪の抑止」である)。
内閣府では、平成14年4月から「青少年の育成に関する有識者懇談会」
が開かれ、15年6月には「青少年育成推進本部」が設置され、同年12
月に「青少年育成施策大綱」が策定されている。
警察庁では、平成14年9月「少年警察活動規則」が定められ、平成
15年8月には「緊急治安対策プログラム」が策定されている。
東京都では、平成15年6月、治安担当の副知事として警察庁から竹
花豊氏が招かれ、東京都緊急治安対策本部が設置された。
そこでは、外国人の組織犯罪対策、少年犯罪の抑止、安全・安心なま
ちづくりが取組の3本柱となっている。
また、15年8月に「子どもを犯罪に巻き込まないための方策を提言す
る会」が設置され「緊急提言-子どもを犯罪に巻き込まないための方策」
が提示された。
この提言に沿って、同年12月「非行防止・犯罪の被害防止教育の内容
を考える委員会」が開催され、また同月「万引防止協議会」が設立され
ている。
さらに東京都では、平成16年1月に「青少年が安心して育つ環境を、
大人が責任を持ってつくるために-有害情報の効果的な規制、青少年の
深夜外出の防止策等について-」が、第25期東京都青少年問題協議会
答申として出された。
同年4月1日からは一部改正された「青少年の健全な育成に関する条例」
が施行された。
また3月には「おやじ東京」の設立総会がおこなわれ、6月には「お
やじ日本全国大会・おやじ東京全都大会」が開催されている。(なお、
こうした動きは、東京都だけでなく、多かれ少なかれ全国的な動向であ
ると言える。)
2 動向への危惧
前述の諸政策の特徴を簡単に整理すれば、第1に非行少年自身に加害
者としての責任を自覚化させる、第2に保護者の責任を問う、第3に少
年を被害から守る、第4に地域での育成・防止にカを入れる、第5に関
係機関の連携を深める、第6に民間の活力を仰ぐ、というものである。
このうち、第1と第2に関しては、一部の刑事法学者等から厳罰化で
あるという批判と危惧が出されている。
確かに、「鴻池私案」では、「はじめに」で、「治安の悪化に対する不
安感が増す中、特に少年犯罪への対応が、今、政府に強く求められてい
る」、「少年は加害者であると同時に被害者でもあるといえるのか疑問
があるといわざるを得ない」、「保護という枠組みのままで、親も含め
自己責任を自覚することは無理があり、「罰」という形であるかどうか
は別として、なんらかの形で「悪いことをした」ということを加害者に
積極的にわからせる必要性は高いといえる」と述べられているし、東
京都の条例の改正でも、保護者は、正当な理由がある場合を除いて、
深夜に青少年を外出させないように努めなければならないと、保護者に
対して対応を求めている。
さらに、数年後の少年法改正に向けての動向を鑑みると、「厳罰化」
と言えるであろう。
ただし、こうした方向性は、興るべくして興ったと言わざるを得ない。
何故ならば、いくつかの時代の流れの複合現象、それがここ1~2年
の対応の強化として結実したと考えられるからである。
3 時代の流れ
① 地域の登場
犯罪者を取り締まる、そのために犯罪を犯した一部の人々を研究し、
犯罪の対策を実施する、という考え方が従来の基本であった。
そこから一転させて、犯罪の機会があれば犯罪はおこなわれるもの
であるという考えが登場した。環境犯罪学である。
この考えでは、犯罪をさせない環境づくりが問題となり、対策の基
本となる。
また、環境犯罪学の一つである「割れ窓理論」では、地域に小さな
逸脱があると、その逸脱がさらなる逸脱を助長する、と考える。
たとえば、一つの落書きは多くの落書きを招き、一つのゴミは多く
のゴミを結集させる。
薄汚れた町は、住民の地域への関心、管理の低下を示し、地域での
秩序の崩壊を導く。
こうして、その地域には逸脱が蔓延化しだし、さらに凶悪な犯罪の
危険を増大させる、という理論である。
こうした理論は、犯罪予防・非行防止の主人公として、必然的に
「地域」を登場させる。
サカキバラ事件以降の特異な犯罪では、個人の内面の特異性が問題
となり、個人を焦点とした精神医学・心理学の対処が推進され、その
結果、学校カウンセリングなる職業まで成立させるに至ったのである
が、環境犯罪学(含む「割れ窓理論」)では、地域での犯罪・非行予
防という対策が取られるので、地域の美化や公共の場でのマナーが問
題となるのである。
ここから、地域ぐるみの、民間の活力を期待しての非行の事前予防
という方向性が提示されるわけである。
②家族への回帰
1960年代から70年代にかけての少年非行では、非行の原因の中心
は家族に置かれていた。
貧困家庭や単親家庭(当時は「欠損家族」と呼ばれていた)からの
非行の考察、親子関係や夫婦関係からの非行の考察、係からの非行の
考察と、家族からの様々な考察が盛んにおこなわれていた。
それが80年代になると、家族原因言説から学校原因言説、有害環
境原因言説に移行していく。
悪いのは教育であり、学校であり、有害情報である、というわけだ。
ところが、こうしたマスコミの「悪人探し・原因探し」が、このと
ころ一巡して、また家族に返ってきている。特に、児童虐待問題と共
に、子どもの養育に対して無責任な親がクローズアップされている。
このような時代状況から、親の責任を問う政策が導き出されている
のである。
③警察への期待
ほんの数年前までは、警察は「介入すること」に対してマスコミや
人々から批判されてきた。
学校での問題への警察の介入は、教師にとっては教育への権力の介
入であり、また自らの教育の放棄と捉えられていた。
万引少年を商店が警察に通報することは、子どもを売る行為であり、
子どもの将来を踏みにじるものである、とされてきた。
ところが、ドメスティック・バイオレンスの登場、児童虐待の登場、
そしてストーカーの登場により、「介入しなかったこと」に対して警
察は批判されだした。
マスコミや人々は「何故警察は介入しなかったのだ」と批判しだし
たのである。
このことは、警察が今まで介入できなかった聖域に対して、積極的
に介入せよ、というお豊付きを与えるという帰結を導いた。
夫婦間の問題、子育ての問題にまで、警察や行政の介入をマスコミ
も人々も結果として支持したのである。
さらに、犯罪に対しての人々の不安は、警察活動に大きな期待をか
けることとなった。
こうした不安を解消してくれるのは、軍隊が動かない限り、警察でし
かないのである。
4 今がチャンス
近年の動向を批判し危惧する人達の中には、DVや児童虐待を問題
にする研究者も多くいる。
そういう人達は、自らの問題提起が重罰化の一翼を担ったというこ
とを自覚しなくてはならないだろう。
しかし、それのみならず、重罰化反対の人達は地域での青少年の育
成・非行防止に、今までの政策がどれほどの効果を示してきたのかを
考えてみる必要がある。
そうすると残念ながら、地域政策は、かけ声だけで、行政も住民も
そして研究者も、軽視してきたのではないか、という反省が出てくる
はずである。
地域で青少年の育成を考える者にとっては、実は今が絶好のチャン
スなのである。
環境犯罪学と警察・行政の介入は、地域に大いなる期待を抱いてい
る。
これに乗って、これを活かしていかない手はないのである。
もしあなたが「ハト派」と自認するのであるならば、批判し近年の動
向を潰すのではなく、それを利用して、非行予防について提言してい
くべきだと思うのである。
いかがであろうか。
今回は9月25日に続き、樺沢紫苑さんの
「インプット大全」の紹介 2回目です。
出版社の案内には、
「学びが脳にとどまる人と、すぐに消えてしまう人の違いは何か?読書、
勉強、記憶、情報収集etc…限られた時間で良質な学びを手に入れ
る、日本一アウトプットする精神科医が教える、脳科学に裏付けられ
た勉強法。学びが脳にとどまる人と、すぐに消えてしまう人の違いは
何か?読書、勉強、記憶、情報収集etc…限られた時間で良質な学
びを手に入れる、日本一アウトプットする精神科医が教える、脳科学
に裏付けられた勉強法。」
とあります。
今回紹介分から強く印象に残った言葉は…
・「月10冊より月3冊+α(ОP)」
・「アウトプット前提で、速読・多読より、深読を身につけよう。」
・「自分の主義とは反対に思われる本もあえて選んで読んでみよう」
・「本の『設計図』を理解して重要な部分から読む癖をつけよう」
もう一つ、再掲載になりますが、2004年の『月刊少年育成』誌より
「大阪少年育成ボランティア大会」を載せます。
今一度、家庭教育、社会教育のあり方が考えられるべきです。
☆「インプット大全」樺沢紫苑 サンクチュアリ出版 2019年 ②
◇科学的に記憶に残る本の読み方 READ
01 本を読む
読書は学びの最初のステップ
02 月に3冊読む
月10冊より月3冊+α(ОP)
本の感想をアウトプットするためのSNSアカウントを開設しよう
03 深く読む
アウトプット前提で「深読」が加速
まずは「深読」を身に付ける 速読・多読はそのあとでOK
04 感想を前提に読む
「他人に説明できるレベル」で読む
夏休みの読書感想文を書くイメージで丁寧に読み込んでみよう
05 本を選ぶ
「ホームラン本」に出合う確率を高める
尊敬する上司や友人にお勧めの本を一冊聞いてみよう
06 ニュートラルに読む
先入観を持たず「素直」でいることが大切
判断は読み終えてから
自分の主義とは反対に思われる本もあえて選んで読んでみよう
07 バランスよく読む
情報の偏りをなくす「三点読み」
賛成派と中立と反対派
情報収集をするときはメリット・デメリットの両方を意識しよう
08 効率よく読む
浅読みから深読みへ
本の「設計図」を理解して重要な部分から読む癖をつけよう
09 問題解決のために読む
読書の知られざる三つ目の効用
書店を歩いて今の悩みを解決してくれる本を探してみよう
10 小説を読む
「娯楽」の中にある計り知れないメリット
小説を読むメリット
・本が好きになる
・脳内が活性化する
・共感力
・創造性
・ストレス解消
・疑似体験
・楽しい
11 電子書籍を読む
何冊も持ち歩いて、購入後即確認が可能
「マーカー」「書き込み」機能
「紙」派の人は「電子」も積極的に取り入れてみる
☆「大阪少年育成ボランティア大会」 『月刊少年育成』2004年12月号より【再掲載 2005.7】
◇「大阪少年育成ボランティア大会」
第2部では、三戸秀樹・関西福祉科学大学大学院教授が「家庭の外化
と少年非行」と題し講演された。以下はその要旨。
現代非行少年の心の問題として「自分をコントロールできない」こと
がある。
その背景のひとつに、家庭が従来持っていた「癒し」「教育」などの
機能がうまく働いていない現状がある。そのため、現代の家庭は子ども
の非行を予防する役割を十分果たせなくなっている。
では、なぜ家庭がうまく機能しなくなってきたのか。
そこには「家庭の外化」という問題が大きく関係している。
「家庭の外化」とは家庭が担ってきた様々な機能が家庭外のものに取っ
て代わられること。
例えば、これまで家庭が担ってきた「出産」「死」はいまや病院が担っ
ていることがほとんど。
子育ては保育所、食事もファミレスというように、家庭の日常雑事は
ほとんど「外化」され、いまや「教育」「癒し」といった機能までが「外化」
されるようになってきている。
このような家庭の現状のなかで、非行の予防を効果的に行うには、
「家庭の外化」でバラバラになった家族をもう1度ひとつにする努力が必
要である。
昔の家族に見られたあの「わいわいがやがや」を取り戻すために、まず、
家族が時と場所を同じくし「共働」できるような工天が必要となってくる
だろう
◇「近年の地域非行予防政策・活動に思う-地域で青少年の育成を考える者にとっては、実は今が絶好のチャンスなのである…-」
矢島正見(中央大学文学部教授/財団法人青少年問題研究会理事長)
1 矢縦ぎ早の政策化1近年の動向1
ここ1~2年の間に、矢継ぎ早に、実に目まぐるしく、少年非行や青
少年問題に対しての政策が、国レベルにおいても都レベルにおいても打
ち出されている。
いくつか例を挙げてみる。
まず国レベルでは、いわゆる「鴻池私案」(国務大臣鴻池祥肇「少年非
行対策の提案」)が平成15年9月に出されており、また同年の12月に
は、犯罪対策閣僚会議にて「犯罪に強い社会の実現のための行動計画」
が策定されている(なお、そこでの5つの重点課題の1つは「社会全体で
取り組む少年犯罪の抑止」である)。
内閣府では、平成14年4月から「青少年の育成に関する有識者懇談会」
が開かれ、15年6月には「青少年育成推進本部」が設置され、同年12
月に「青少年育成施策大綱」が策定されている。
警察庁では、平成14年9月「少年警察活動規則」が定められ、平成
15年8月には「緊急治安対策プログラム」が策定されている。
東京都では、平成15年6月、治安担当の副知事として警察庁から竹
花豊氏が招かれ、東京都緊急治安対策本部が設置された。
そこでは、外国人の組織犯罪対策、少年犯罪の抑止、安全・安心なま
ちづくりが取組の3本柱となっている。
また、15年8月に「子どもを犯罪に巻き込まないための方策を提言す
る会」が設置され「緊急提言-子どもを犯罪に巻き込まないための方策」
が提示された。
この提言に沿って、同年12月「非行防止・犯罪の被害防止教育の内容
を考える委員会」が開催され、また同月「万引防止協議会」が設立され
ている。
さらに東京都では、平成16年1月に「青少年が安心して育つ環境を、
大人が責任を持ってつくるために-有害情報の効果的な規制、青少年の
深夜外出の防止策等について-」が、第25期東京都青少年問題協議会
答申として出された。
同年4月1日からは一部改正された「青少年の健全な育成に関する条例」
が施行された。
また3月には「おやじ東京」の設立総会がおこなわれ、6月には「お
やじ日本全国大会・おやじ東京全都大会」が開催されている。(なお、
こうした動きは、東京都だけでなく、多かれ少なかれ全国的な動向であ
ると言える。)
2 動向への危惧
前述の諸政策の特徴を簡単に整理すれば、第1に非行少年自身に加害
者としての責任を自覚化させる、第2に保護者の責任を問う、第3に少
年を被害から守る、第4に地域での育成・防止にカを入れる、第5に関
係機関の連携を深める、第6に民間の活力を仰ぐ、というものである。
このうち、第1と第2に関しては、一部の刑事法学者等から厳罰化で
あるという批判と危惧が出されている。
確かに、「鴻池私案」では、「はじめに」で、「治安の悪化に対する不
安感が増す中、特に少年犯罪への対応が、今、政府に強く求められてい
る」、「少年は加害者であると同時に被害者でもあるといえるのか疑問
があるといわざるを得ない」、「保護という枠組みのままで、親も含め
自己責任を自覚することは無理があり、「罰」という形であるかどうか
は別として、なんらかの形で「悪いことをした」ということを加害者に
積極的にわからせる必要性は高いといえる」と述べられているし、東
京都の条例の改正でも、保護者は、正当な理由がある場合を除いて、
深夜に青少年を外出させないように努めなければならないと、保護者に
対して対応を求めている。
さらに、数年後の少年法改正に向けての動向を鑑みると、「厳罰化」
と言えるであろう。
ただし、こうした方向性は、興るべくして興ったと言わざるを得ない。
何故ならば、いくつかの時代の流れの複合現象、それがここ1~2年
の対応の強化として結実したと考えられるからである。
3 時代の流れ
① 地域の登場
犯罪者を取り締まる、そのために犯罪を犯した一部の人々を研究し、
犯罪の対策を実施する、という考え方が従来の基本であった。
そこから一転させて、犯罪の機会があれば犯罪はおこなわれるもの
であるという考えが登場した。環境犯罪学である。
この考えでは、犯罪をさせない環境づくりが問題となり、対策の基
本となる。
また、環境犯罪学の一つである「割れ窓理論」では、地域に小さな
逸脱があると、その逸脱がさらなる逸脱を助長する、と考える。
たとえば、一つの落書きは多くの落書きを招き、一つのゴミは多く
のゴミを結集させる。
薄汚れた町は、住民の地域への関心、管理の低下を示し、地域での
秩序の崩壊を導く。
こうして、その地域には逸脱が蔓延化しだし、さらに凶悪な犯罪の
危険を増大させる、という理論である。
こうした理論は、犯罪予防・非行防止の主人公として、必然的に
「地域」を登場させる。
サカキバラ事件以降の特異な犯罪では、個人の内面の特異性が問題
となり、個人を焦点とした精神医学・心理学の対処が推進され、その
結果、学校カウンセリングなる職業まで成立させるに至ったのである
が、環境犯罪学(含む「割れ窓理論」)では、地域での犯罪・非行予
防という対策が取られるので、地域の美化や公共の場でのマナーが問
題となるのである。
ここから、地域ぐるみの、民間の活力を期待しての非行の事前予防
という方向性が提示されるわけである。
②家族への回帰
1960年代から70年代にかけての少年非行では、非行の原因の中心
は家族に置かれていた。
貧困家庭や単親家庭(当時は「欠損家族」と呼ばれていた)からの
非行の考察、親子関係や夫婦関係からの非行の考察、係からの非行の
考察と、家族からの様々な考察が盛んにおこなわれていた。
それが80年代になると、家族原因言説から学校原因言説、有害環
境原因言説に移行していく。
悪いのは教育であり、学校であり、有害情報である、というわけだ。
ところが、こうしたマスコミの「悪人探し・原因探し」が、このと
ころ一巡して、また家族に返ってきている。特に、児童虐待問題と共
に、子どもの養育に対して無責任な親がクローズアップされている。
このような時代状況から、親の責任を問う政策が導き出されている
のである。
③警察への期待
ほんの数年前までは、警察は「介入すること」に対してマスコミや
人々から批判されてきた。
学校での問題への警察の介入は、教師にとっては教育への権力の介
入であり、また自らの教育の放棄と捉えられていた。
万引少年を商店が警察に通報することは、子どもを売る行為であり、
子どもの将来を踏みにじるものである、とされてきた。
ところが、ドメスティック・バイオレンスの登場、児童虐待の登場、
そしてストーカーの登場により、「介入しなかったこと」に対して警
察は批判されだした。
マスコミや人々は「何故警察は介入しなかったのだ」と批判しだし
たのである。
このことは、警察が今まで介入できなかった聖域に対して、積極的
に介入せよ、というお豊付きを与えるという帰結を導いた。
夫婦間の問題、子育ての問題にまで、警察や行政の介入をマスコミ
も人々も結果として支持したのである。
さらに、犯罪に対しての人々の不安は、警察活動に大きな期待をか
けることとなった。
こうした不安を解消してくれるのは、軍隊が動かない限り、警察でし
かないのである。
4 今がチャンス
近年の動向を批判し危惧する人達の中には、DVや児童虐待を問題
にする研究者も多くいる。
そういう人達は、自らの問題提起が重罰化の一翼を担ったというこ
とを自覚しなくてはならないだろう。
しかし、それのみならず、重罰化反対の人達は地域での青少年の育
成・非行防止に、今までの政策がどれほどの効果を示してきたのかを
考えてみる必要がある。
そうすると残念ながら、地域政策は、かけ声だけで、行政も住民も
そして研究者も、軽視してきたのではないか、という反省が出てくる
はずである。
地域で青少年の育成を考える者にとっては、実は今が絶好のチャン
スなのである。
環境犯罪学と警察・行政の介入は、地域に大いなる期待を抱いてい
る。
これに乗って、これを活かしていかない手はないのである。
もしあなたが「ハト派」と自認するのであるならば、批判し近年の動
向を潰すのではなく、それを利用して、非行予防について提言してい
くべきだと思うのである。
いかがであろうか。
この記事へのコメント
nice!です。
印象に残る言葉がたくさん書かれているのですね。
niceをありがとうございます。
よいと思った言葉を自分の中に少し取り込んでいくことができればと思います。
「・・少年育成・・大会」。この記事で内容が良く判る!
私の人生で大きな反省点の一つが読書です。
事典や科学雑誌は読みましたがこういう本などは
ほとんど読まなかったことです。
今からでは遅いです、シルバーアイでは疲れます❗
こういう言い訳が良くないんですね 😂
わたしも最初を軽く読んで、あわないと思ったらやめてしまいます。時間を大切にするのがよいと思っているので。
最近は犯罪の若年化も気になるところです。
ちょっと下火になってきましたが、いわゆる「トクリュウ」での事件で、
逮捕者の中に少年が含まれていたケースも多くありました。
こういった施策が少しでも非行を減らせればと思います。
このごろ私も急に目が衰えてきていることを感じます。本を読むと疲れるようになりました。読み続ける根気もなくなっています。気楽に読める本をと思っています。
持ち歩かなくてすむのも良さそうですね。目が疲れないか心配ですが、挑戦してみます。
どうして非行に走るのか、その理由はいろいろとありますが、家庭の教育力が社会の教育力とともに期待されます。すべてを学校に求めようとするのは教育を受けさせる義務を果たしているのだろうかと考えてしまいます。
その辺りが違うのかなぁ、私もすぐ忘れちゃうんですよねぇ(^^;
子供達は無駄と言いますが一応活字に目を通すことで
ボケ防止には役立っているかも??
nice!です!!!
そうしなきゃいけないのでしょうが
なかなか難しいですね。
やるべきなのかしら?
わたしは忘れないために、読み、手書きでメモし、ワープロでまとめる作業をしています。忘れても、覚えている言葉でブログを検索すれば出てくるのはいいのですが、手間がかかるのが難点です。
次第に薄くなっている新聞、考えようによっては時間がかからないのがよくなっているのかもしれません。
私の場合やっぱりあわないなあと確認することになります。
少し苦痛です。
ひと言感想をメモしたり、人にこんなことがよかったよと伝えることで十分すぎるくらいだと思います。