「声もやる気も変わらず50年」 小林克也(ディスクジョッキー) 2020年9月放送『NHKラジオ深夜便』より ③ /「日本がわかる思想入門」長尾剛 新潮社 OH文庫 2000年 ⑨【再掲載 2018.5】

今日は、1月6日、火曜日です。


今回は、1月3日に続き、「ラジオ深夜便」誌より、
小林克也「声もやる気も変わらず50年」の紹介 3回目です。



ラジオで小林克也さんの声を聴くと、わたしは元気になります。



もう一つ再掲載になりますが長尾剛さんの
「日本がわかる思想入門」⑨を載せます。



時間がありましたら、

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☆「声もやる気も変わらず50年」 小林克也(ディスクジョッキー) 2020年9月放送『NHKラジオ深夜便』より ③

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◇日系二世の言葉が和製ラップに

- ラジオ番組<スネ-クマンショ->は大人気でしたね。


小林
  この番組の話が来たとき、「これは俺がやりたかったことだ」と思
 いました。英語の世界でのおもしろさ、日本語の世界でのおもしろ
 さって完璧に違うんですよね。日本人にそれを紹介すると、すぐに
 笑いは起こらないけど、頭の中でぐるぐる回ってるようなおもしろ
 さがあると思ったんです。だからあらゆる手を使って、笑わせたり
 驚かせたりしながらそれを伝えよう、というのが狙いでした。

 こういうのは天才的な感覚を持っている人たちと組んだからできた
 んです。伊武雅刀とか、あの雰囲気を出せるうまい人とかね。アド
 リブもいっぱい入っていますし。



- ザ・ナンバ-ワン・バンドを結成して、歌う活動もなさっています。


小林  

  僕の番組ではアメリカやイギリスの音楽を紹介しますが、中には
 日本にはまだないような音楽もある。しだいに「日本にない音楽を
 作れる、作りたい」と思うようになったのが、バンドを始めた動機
 の一つでした。
  最初のころ『うわさのカムトゥ•ハワイ』というラップの曲を
 作ったんです。昔ラップ音楽を聞いたとき、「これを日本語でできな
 いかな」とずっと考えてたんですが、日語をリズムに乗せるのは難
 しかった。でもたまたまホノルルの日本語放送で、広島からハワイ
 に移民した日系二世の方が「わしはホリデーで日本に帰ってのお」
 なんてしゃベってるのを聞いて、「あ、広島弁と英語を組み合わせて
 リズムに乗せればラップになっちゃう」って気付いて、それで作った
 歌なんです。



- 新しいものを生み出すエネルギーをお持ちなのがすごいですね。


小林

  新しいものって、ちょっとした拍子に浮かぶんですよ。
  例えばコロナの時代で、私とあなたの間にも透明なアクリル板で
 セクション分けがしてありますよね。すると、「あ、これ一つの世界
 が作れるな」というイマジネションのもとになる。こういうシチ
 ュエーション、普通はないですよね。コロナ禍だからなんです。



- マスクをしながら放送するなんて、考えもしませんでしたね。


小林
  そう。リモートとかもね。そういう、いろんな新しいことから感
 覚的な刺激を受ける。それに人間は「このやり方はだめです」とスト
 ップをかけられたとき、意外な力が出るんですよ。だから今、いろん
 なアィデアが浮かんでくる時代だと僕は思う。



- 前向きに捉えると工夫が生まれますか。


小林
  そう。仕事も変わってきますよ。リモー卜が浸透して、これまで
 百人でやっていたことが、30人でできることに気付くとかね。ラジ
 オもそうですよ。本当は防音でないところからやるのもラジオなん
 です。
 「すごい交通量の多いところから放送してます」っていうのもあり
 になれば、立派なスタジオも効果音も必要なくなっちゃいます。そ
 れで一人でやると、リスナ-には一人の気持ちってのが伝わってく
 る。だからラジオも新しいことができるチャンスだと思う。
  確かアメリカの小さな放送局だったと思うんですが、「俺も深夜に
 こういうのやりたいな」って思った番組があったんです。DJ一人
 でやってるんですが、好きな曲をかけて「おなかすいたから冷蔵庫
 開けてみるわ」。それで、「何もねえな。しょうがねえ、アルコ-ル
 飲んでいい」とか言って飲んだりしながら、「じゃあ次の曲いくね」
 なんてね。そういうの聞いてると、顔が見えなくても、声や音でそ
 の人の感覚が伝わってくるんですょ。ああ、こういうのすごいパ-
 ソナルでいいなって思いました。憧れる世界ですね。










☆「日本がわかる思想入門」長尾剛 新潮社 OH文庫 2000年 ⑨【再掲載 2018.5】

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ヨーロッパ哲学だけが人類の思想・哲学のすべてではない。
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そ、知的発見の楽しみが満ち溢れている。先賢に学ぶ40
のニッポン・オリジナル。

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◇日本陽明学は情熱的な思想

□陽明学 
  陸象山
   - 王陽明

中江藤樹(1608~1648)
    日本陽明学の父

朱子学「性即理」

陽明学「心即理」
人の心は自然のままで正しい「良知」
本質的人間関係 人格的平等主義

  身分制度の主体が下の立場の者
   = 江戸時代 反主流

  親孝行の心が、全宇宙的な普通の法則として拡大解釈

  愛敬
  - かなり激しい行動主義 
      = 知行合一
◎ 心の中で正しいと判断されることは即座に行動されな
    ければならない
     = 要は良知をすぐに実現させること
     = 情熱的な思想

  弟子の熊沢蕃山は積極的に行動したため危険視された



◇江戸時代の社会正義

□幸福感が「身分制度の否定論」にはつながっていない


□大塩平八郎の乱
大塩平八郎(1793~1837)
   陽明学者
      - 思想の実践 
  優れた幕吏 
     謹直で行動的

良知を肯定する人間信頼の思想家である

  大虚
    = 宇宙全体の普遍的な正しさ

   彼にとって人民とは弱く愚かな存在 
    = 支配される立場
    →「良知を十分に発揮するための土台として社会に法整
      備が必要だ」

君主の人徳とは良い制度によって後から育まれるもの

良知実現 
    = 人民が幸福に守られること

彼の期待
    = 反乱を起こして自分たちの窮状を幕府にアピール
する

  「反乱者であればこそ大塩平八郎ほど徳川家に忠誠心厚い幕
   臣はない」



◇古学は新しい学派

□日本オリジナル
  最新式儒教解釈


□古学派 
  儒教の原点
   = 最も古い思想に帰る


□山鹿素行 
  「古学」 
    武士道・兵法 
  「孔子に帰れ」 
    - 朱子学批判により配流


□伊藤仁斎(1627~1705)
「古義学」朱子学批判 
    ① 愛ない残酷な教え 
        仁即愛 
         - 論語
② 論語のみ
        原書原点最大級重視

  弟子に優しい
   - 教え子の人気大

  市井の学者 
    三千人の弟子


□荻生徂徠(1666~1728)
  寒村での暮らし
   「古典は書かれた当時の人間の眼で読め」

  正しい政治の方法論
  「古文辞学」
      人間中心主義 
      社会秩序を支える公共心が主

晩年に吉宗の知遇
   - 幕政に協力